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第82回 一点集中でやり遂げる
執筆年
2002年
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僕は凝り性です。すぐに夢中になってしまいます。 例えばゲーム。昔、中学生の頃、大戦略というパソコンゲームにはまって、寝る時間を削って遊んでいました。音楽に凝ったこともありました。自分で作曲までするようになり、10数万円するMTRという多重レコーディングの機械を買って寝食を忘れてレコーディングしたこともありました。大学の入学の時に「誰よりも高い声で歌えるようになる」という目標を立てて、毎日一時間の練習を1年間続けました。今では歌はちょっとした自慢です。そう言えば小学校から中学校にかけて熱帯魚にはまったこともありました。熱帯魚の飼育本を暇があれば読んでいました。 ビジネスでもこの性格が大きく影響しています。これをやろうと決めたらとことんやり倒します。多分人から見たら異常なほど集中していると思います。ビジネスに燃えている時は、遊ばなくてもいいんです。ほかの事は眼中になくなり、とにかく怒涛のごとく突き進みます。 もちろん良い面と悪い面があって、良い面は一つの選択肢をやり通して、結果を最後まで見ることが出来ると言うこと。全ての力を一点集中して注ぎ込み、とりあえずその道で学べるものは学び、正しかったかどうかを見極めてきました。 悪い面は、一心不乱になってしまい周りとの協調性が無いこと。スイッチが入った瞬間に、周りを置いていって一人で進んでしまいます。この凝り性は飽きっぽいという事にもつながっています。持続性がありません。 成功している人を見ると、ほとんどの人が一点集中の性格を持っています。これだと思ったら、その選択が正しいと判断できるところまではとことん突き進むのです。途中で弱気になって、他の方法を考えたりしません。なぜならば思考も労働で、他の事を考えるのは力を分散させることになるからです。最後までやり遂げてその道の途中で何かを獲得するのです。 一方、なかなか成功できない人を見ると、常に立ち止まって考えています。ちょっと進んでは「この道で正しいか、いや、間違っているかも知れない」と心配し、無駄な寄り道をしています。成功する上では、不安を断ち切る訓練が必要です。不安はストレスです。弱気になって、「なかなか見つからないもっと良い他の方法」を探したくなります。 今、これだと思ったことに取り組んでいるのなら、わき見をせずに全力で進んでください。その道が正しいかはやり遂げてから判断してください。 やり遂げもしないのに正しい選択だったかどうかで悩むのは、成功しないパターンです。やり遂げた時、もしその選択が間違っていたとしても、その過程で大きな財産を得ることになります。 成功した人はみんな言うじゃないですか。 「振り返ると、自分のやってきた全てに意味があった」と。
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