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第19回 モチベーションの上げ方
執筆年  2001年   

画・ざむ姫

最近、「犬飼さんも落ち込んだりする時あるんですか?」なんて聞かれるようになりました。
どうやら他の人から見ると僕は落ち込んだりしない人間に見えるようです。どちらかと言うと僕はすぐ悩んでしまう性質だったのでちょっと感慨深いです。

僕だって時には落ち込みますよ。モチベーションが下がってやる気がなくなるときもあります。実はつい2、3日前までがそうでした。
この前の原因は明確でした。
体調不良です。
暑くなったり寒くなったりと気候の変動が激しかったせいで体調を崩し、熱がでました。カゼを引くとダメですね。健康は基本だと再確認しました。
困ったのはカゼが治ってもどうしようもなくやる気が出ず、脳みそも回転しない日が続きました。大抵僕は人と話しているといろんなアイディアがひらめくのですが、本当に全く何も浮かんできませんでした。
考えてみると、この1ヶ月間で休みを1日もとってませんでした。
ついつい家にいると仕事してしまうんですよね。しかも最近ずっとハイテンションで働き詰めでした。

完全にリフレッシュが必要でした。
犬を連れて川に遊びに行きました。
やっぱり自然はいいですね。木や川からエネルギーをもらいました。
今ではやる気も大分復活してます。

さて、ここでモチベーションを高めるコツを書いてみましょう。

①人生の目的を考える
・・・・・自分が人生で本当に達成したいことを明確にするとすごいパワーが湧いてきます。

②今の仕事の意義を考える
・・・・・どれだけ自分やお客さんにプラスになるかをリストにします。

③プラス思考で考える
・・・・・物事にはいくつもの側面があります。力のでる解釈をします。

④時々リフレッシュする
・・・・・時には頭も体も休めましょう。

⑤アファーメーションをする
・・・・・自己誓約です。「私はいつもやる気でいっぱいだ」と自分で自分に言うのです。

これで落ち込むことは随分と減ると思います。
落ち込んでもいいことは何もありません。
次から上の項目を詳しく書いてみましょう。


①人生の目的を考える
・・・・・自分が人生で本当に達成したいことを明確にするとすごいパワーが湧いてきます。

もし人から、どこに行くかは知らされずにただこの道を歩けと言われたらどうでしょう?
目的地もなくテクテクと歩きつづけるのは辛いと思いませんか?
一歩一歩がとてもだるく感じるでしょう。

多くの人はこれと同じことを人生でしています。目的を決めずにただ歩いているのです。

ドライブに行く時には目的地を決めて出発します。
途中で渋滞に巻き込まれても目的地が決まっているから耐えられます。渋滞の運転ほど辛いものはありませんが、目的地に着いたときの楽しさを想像すれば乗り切ることができるでしょう。

ドライブに行く時はほとんどの人が目的地を決め、目的地に着いたときのことを想像しながら進みますが、人生ではただ今を生きるだけです。

人生にも目的が必要です。
いえ、重要な人生だからこそ目的を決めなければなりません。

僕は人生の目的が見つかった時に、すごいパワーが出ました。そして、日々の選択が楽になりました。
選択する時にいつも自分の人生の目的に合うのはどれかという視点で選べばいいからです。その結果、生活に一貫性が生まれます。
これはとても気持ちのいいことですよ。

人生の目的を考えるのはちょっと難しいかもしれません。
これをヒントにするといいかもしれません。

自分は何が喜びか。
気分のいい時はどんな時か。

そして大切なのは文章にすることでしたね。
是非お試しください。


②今の仕事の意義を考える
・・・・・どれだけ自分やお客さんにプラスになるかをリストにします。

有名な話があります。
通りがかりの人が工事現場で働く人に
「今あなたは何をしているのですか」と尋ねました。

一人目の作業員は不機嫌そうにこう答えました。
「土をこねているんだよ。」

二人目の作業員はにこやかにこう答えました。
「橋に使うレンガを作っているんだ。」

三人目の作業員は胸を張ってこう答えました。
「世界一の橋を作っているのさ。」

このコラムを読んでいる人のほとんどはいずれは独立することを目指しているでしょうから、今の仕事を頑張るぞと思っていないでしょう。(笑)
でも将来の自分の会社を作るのなら、社員に対するモチベーションの上げ方を知っていると大変役に立ちます。

仕事の初めは誰でもやる気満々です。新人は一生懸命頑張ります。
しかし、3ヶ月もして仕事に慣れてくると、業務が単調に感じてきます。
初心を忘れると言うやつですね。
モチベーションが下がると、仕事量が減り、時には腐ったリンゴのように他の社員に悪影響を及ぼします。

モチベーションを上げたい時にはときにはミーティングなどで「あなたの会社に関係するものの意義」を話し合ってあげるようにするといいです。
①お客さんにどんなメリットを与えるか
②自分にどんなメリットがあるか。(自己成長や夢の実現など)
③社会にどんなよい影響を与えるか。
これらを深く考えていくとどんな仕事も重要な役割があることに気付きます。

さて、今のあなたはどうでしょう?
起業に対してモチベーションを維持していますか?
将来会社を作るということはどんな意義があるかを考えると、自分のモチベーションUPにつながります。

さあ、どうせ仕事をするなら世界一の橋を作る素晴らしさを実感しながら、楽しく仕事をしましょう!


③プラス思考で考える
・・・・・物事にはいくつもの側面があります。力のでる解釈をします。

最初に、プラス思考を”事実を無視すること”と勘違いする人がいるのではっきり分けておきましょう。
プラス思考とは、物事のいくつかある側面のうち、意識的に自分に力をもたらしてくれる解釈をすることです。
プラス思考はあなたに力を与えてくれますが、一方の”事実を無視して自分の都合のいいように解釈すること”は問題の先送りや放置ですから、同じ問題が繰り返し起こったり、もっと問題が大きくなって致命的なダメージにつながります。
これで両者の違いはお分かりいただけたでしょうか。

さてここから本題です。
私達は日々様々な出来事に出会っています。その出来事によって私達は嬉しくなったり、悲しくなったりといろいろな感情を持ちます。
ここで重要なことは、起きている現象自体には意味がないということです。現象にいろいろな意味を付けているのは私達です。

分かりやすく、「死ぬこと」を例に考えてみましょう。
普通、私達にとって、親や友人が死ぬことはとても辛く悲しいことです。死はすべての終わりであると考えると、死は恐ろしく辛い現象になります。何年も恋人の死から立ち直れない人がいます。彼らは絶望の中で人生の大切な時間を無駄に過ごしてしまいます。
その一方で死を幸福や喜びと考える人たちもいます。思想のために命をささげることは最高の喜びと考える中東などの宗教テロリスト集団の話を聞いたことがあるでしょう。宗教・思想のために命をささげると、死後に最高の世界へ行けると考えられ、その家族は喜び、大きな誇りを感じるそうです。
どちらが正しいかを論じているのではありません。
どちらの解釈がより力をもたらすかに注目してください。

死という極端な例をあげましたが、日々の出来事のすべてが解釈次第で人に力を与えたり、力を奪ったりします。

たとえば太陽が昇ると言う現象には何の意味もありませんが、「一日のはじまり」とか、「神の恵み」という意味を付けてやる気を感じる人がいます。同じ太陽が昇る瞬間に「人生の終わり」という意味を付ければ一日中脱力感に襲われるでしょう。

つまり、状況にはいくつかの解釈があると言うことです。
今日あなたの身に起きたことに何の意味もありません。
あなたがある出来事が原因でやる気を感じたり、嬉しくなったり、落ち込んだり、悲しんだりした場合、その出来事があなたを喜ばせたり悲しませたりしているのではありません。あなた自身が反応を選択した結果なのです。
事故などの出来事はコントロールできません。
しかし、あなた自身の反応をコントロールすることはできます。

毎日、やる気に満ちて目的を達成できる生活を送るために、意図的に出来事にプラスの意味を選択することがプラス思考です。

もう一度プラス思考の定義を書いておきましょう。
プラス思考とは、『物事のいくつかある側面のうち、意識的に自分に力をもたらしてくれる側面を捉えること』です。

どうせ意味を付けるのなら、目標を達成して楽しく過ごすために、そして少しでも人生の質が高くなるように、日々の出来事に力の出る意味を付けましょう。

嫌な気持ちになる出来事に出会ったら自分にこう質問してみましょう。
「この出来事の自分にとってプラスの面はなんだろう?」
プラスの側面が見えてきます。


④時々リフレッシュする
・・・・・時には頭も体も休めましょう。

⑤アファーメーションをする
・・・・・自己誓約です。「私はいつもやる気でいっぱいだ」と自分で自分に言うのです。

リフレッシュは特にいいですね。
頑張っているとエネルギー切れに気付かないことがありますので、時々自分のリズムに合わせて休みましょう。
それと僕は友人に勧められて整体に通っていますが最高です。
こんなにも体は普通の生活の中で歪んでしまうのかと驚かされます。
終わった後は体から余計な緊張がとけていいアイディアがどんどん出てきます。

アファーメーションについて。
簡単に言うと、目標などを声に出して読み上げることです。
成功している人は当たり前のようにやっているけど、普通の人はバカらしくてやらないことです。(笑)
※「実現する前から喜ぶ」も参照してください。

人は日々自分の声で洗脳されています。
あなたの周りの仕事ができない人の言葉を注意して聞いてください。
「いやだなあ」とか「これは無理そうだ」などのネガティブな言葉を使っているはずです。声に出していなければ心の中で言っています。
あなたが嫌な気分になる時のあなたの声にも注意してみてください。心の中で「嫌だなあ」と言っていませんか?
逆に嬉しい時に心の中でなんと言っているかにも注意してみてください。
「やったー」とか「よしっ」とか言っていませんか?

今度は、今パソコンの前であなたがいつもするガッツポーズを取りながら「やったー」とか「よしっ」と言ってみてください。どうですか?不思議と力が出ませんか。
人間は感情を言葉と体の動きで覚えています。
あなたの「やったー」と言う声と体の動きに、脳が反応してアドレナリンを分泌したのです。

望む結果を得たければこれを使わない手はありません。
<手順>
①望む結果を紙に書きます。
「(私は)~する」という断定調で書きましょう。
これは何でも使えます。
たとえばタバコをやめたければ「私は強い心を持って絶対にタバコを吸わない。」などと書きます。
プラス思考を身に付けたければ、「私はいつも物事を力の出るように解釈する」とかもしくはストレートに「いつもプラス思考で考える」と書きます。

②あとは毎日力を込めて読む(アファーメーションする)だけです。

あなたの潜在意識が覚えていて、その場面になった時にアファーメーションした通りに行動させようとします。
僕はこれを大いに活用しています。
これを取り入れると劇的に生活の質が良くなりますよ。
みなさんもどうぞ♪


■2005年からのツッコミ■
あたたた。ちょっと間違ったことを書いています。
アファーメーションで「私は強い心を持って絶対にタバコを吸わない。」と書くのは、良くない例です。
こうするとタバコのことが頭に浮かんで離れません。(笑)
人は「タバコのことは考えるな」と言われるとタバコのことをイメージせざるをえないのですね。
「私は新鮮な空気を吸う」とか「深呼吸によって体がエネルギーで満たされる」とかにすればOKです。



第18回 コミュニケーションのステップ

第20回 ビジネスパートナー


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