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第129回 物欲はどうでしょう?
執筆年  2004年   

画・ざむ姫

前回は「恐れ」のブラックエンジンで成功を目指すと幸せになれないということを書きました。

ちなみに物欲はどうでしょう?
豪華な家や高級車や船やビル・・・成功の目標設定にはつき物ですね。

物欲がブラックエンジンかどうかは、その裏にある「思い」が決めます。
なぜ、豪華な家や高級車や船やビルが欲しいのかを考えてみてください。

「これがあると人から認められる」
「これがあると尊敬される」
「これがあると自分は価値があると思える」
「これがあると幸せになれる」
「これがあると愛される」

物欲の裏にこのような「思い」があると、自分の価値を自分以外のところに置いてしまいます。
するどうなると思いますか?
・・それらを失う「恐れ」を作り出してしまいます。
自分の内面以外のものは必ずいつか失うのです。

物欲は悪いものではありません。
僕もさんざん物欲を満たしてきました。
だから、ここで物欲なんて持つなということを言いたいのではありません。

物欲でもいいけど、それの裏に「恐れ」があるといつか必ず苦しくなるということを知ってもらいたいのです。
恐れをエンジンにしていると、その恐れが将来大きな苦痛を呼びます。
不幸な成功者にならないでください。

僕の場合は、「他の人の成功に貢献した人がもっとも成功する」という教えを本気で信じていたので、大きな罠にはまらずにずに済んだ気がします。
「自分が価値があることを証明してやる」という思いもありましたが、幸いにも早い時期に
「これって苦しいだけで意味が無いじゃん」
ということに気がついたのです。

神田昌典さんが書いた「非常識な成功法則」を読んだことありますか?
物欲、劣等感で成功しようということが書かれています。
神田さんのような成功した人が言うと正しいことのような気がしてしまいます。
必ず「成功者の告白」も読みましょう。
子供が原因不明の病気になり、社員が倒れ、離婚の危機がやってきて・・・
物欲、劣等感といったブラックエンジンで成功すると、どんなトラブルが待っているかがご本人の体験談として書かれています。
貴重な体験をシェアしてくれています。

「恐れ」を原動力にしていると、成功するにしたがってその恐れはどんどん膨れ上がっていくのです。
劣等感や自分が無価値であるかもしれないという恐れは価値を証明したら消えるのではありません。
劣等感を克服したつもりでも、それは膨らました成功の影になっているだけ。
価値を証明すればするほど、同じだけ劣等感も膨らんでいるのです。

一番恐ろしいのは、ブラックエンジンで長い間走っていると、途中でホワイトエンジンに切り替えることが難しくなることです。
次々に高い目標を立てて達成していく。
その中では自分が価値があって、生きている実感がある。
輝いている気がする。
だから、もしこれをやめてしまったら自分はダメな人間になってしまうかもしれない。
だから、中毒患者のようになって走り続ける・・・。
常に、恐れで走っているのでこころ安らいだ幸せな心地がしません。

そして、同じエネルギーを呼び寄せます。
その人から滲み出る空気で、同じ「恐れ」を持った人たちが集まり、エネルギーはどんどん膨張します。
劣等感から、自分の価値を証明しようと競争意欲まんまんの人の周りにはそういう人が集まります。
目をギラギラさせた人たちの周りにはそういう人が集まってくる。
逆にキラキラさせた人たちの周りにはそういう人が集まってくる。
人と親しく接するのが苦痛になってくる。
逆に、人を寄せ付けない雰囲気を漂わす。
いつも心のそこで誰かと競争し、安心する暇がありません。
病気やパートナーとの不仲を生みます。

いつでも自分と同類を呼び寄せているので、回りを見るとみんな同じ状況です。
物欲を奨励して、劣等感をバネにして、価値を証明するために走り続けています。
成功とはそういうものなのだ、恐れの中で走り続けるものなのだと思ってしまいます。
すると「やっぱり自分は正しいのだ」と思うわけです。

今日は、もう一度自分の心を見つめなおしてみてください。
成功のために使おうとしているエンジンは恐れのブラックエンジンですか?
それとも、喜びのホワイトエンジンですか?


■2011年からのツッコミ■
自分の心を見つめなおすのが、これだと怖いですね。
何故なら恐れのブラックエンジンで心を見ようとしているからですね。
見つめなおすのにも、喜びのホワイトエンジンでやるのがいいですね。
では、ホワイトエンジンで見つめなおすとは・・・
自分の思いの意欲と愛を「喜び」でみることです。
例えば

◆「これがあると人から認められる」とう言う思いは
自分を自分で認めたいという意欲と、認めたいほど自分のことが大好きという愛です。

これを一度やって、嬉しいことを体験すると次からやるときには、喜びでできるようになります。

◆「これがあると尊敬される」は、自分を尊敬したいという意欲であり、尊敬したいほど自分のことが大好きという愛。

◆「これがあると自分は価値があると思える」は、自分の価値を認めたいという意欲と
価値を認めたいほど自分のことが大好きという愛。

◆「これがあると幸せになれる」は、自分を幸せにしたいという意欲と、幸せにしたいと思うほど
自分のことが大好きという愛。

◆「これがあると愛される」は、自分を愛したいという意欲であり、愛したいほど自分の中にの愛がある状態。

あなたも、もう一度ホワイトエンジンで見つめなおしてくださいね。



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