ホームへ戻る 犬飼ターボの秘密ハピサク日記オススメ本

第128回 成功すれば幸せになれる?
執筆年  2004年   

画・ざむ姫

成功を目指す人の多くがしてしまう勘違いは、「成功すれば幸せになれる」と思ってしまうことです。

今が苦痛で、その原因を考える。
するとお金が無いことに行き着く。
お金が無いから働かなくちゃいけない。
忙しい。仕事先の上司とか、会社の方針とか、ムカつく人間関係がたくさんある。
だから成功して、お金がばんばん入ってくるようになれば、そうした苦痛から解放されるんじゃないかって考えてしまう。
成功すれば幸せになれるに違いない!

僕もそう思っていました。(笑)

ところが現実は違います。
成功と幸せはまったく、全然、ちっとも関係ないのです。
言い換えるとお金があっても幸せにはならない。
原因が別なんです。

成功は「興奮」を与えてくれます。
「幸せ」は心の中の”愛”が与えてくれるものなのです。


頑張って収入が増えると何ができますか?
高価なものを買うことができます。家、車、服、などなど。
高級レストランや高級ホテルにも行けます。
これはすべて「興奮」です。

贅沢の中にはワクワク感やドキドキ感はあります。
しかし、興奮はあっても幸せは感じる事はありません。

フェラーリに乗って「これが幸せに違いない」と勘違いすることはあります。
それは、興奮であって幸せではないのです。
フェラーリがなくなったら興奮は終わってしまいますが、
幸せは心が決めるものなので決して失う事がありません。

そして、興奮はすぐに慣れてしまいます。

買ったばかりは、新鮮で嬉しかったのに、当たり前になってしまったものはありませんか?
心以外のものはいつか当たり前になってしまって、何も感じなくなります。

一度興奮を味わうと、もっと上の興奮を求めるようになります。
少し成功して見上げると、もっとすごいお金持ちがいて自分ができないことをしています。
普通の人なら誰でも
「もっと成功したらきっと幸せになれるんじゃないか」
と勘違いしてしまうわけです。
実際は、行っても行って、無限ループのように同じところを回っているだけです。
「成功の無限ループ」と呼んでいます。

目標を掲げて達成する。また次の目標を掲げて達成するを繰り返すうちに立ち止まるのが恐ろしくなります。
もし、上に進むことをやめてしまったら自分はダメになるんじゃないか。
もし、この成功を失ったら見向きもされなくなるのではないか。
見下されるのではないか。
成功していない自分は価値が無いのではないか。

そこで、自分がブラックエンジンで走っていたことに気がつけば、「成功の無限ループ」から抜け出せます。
ブラックエンジンとは「恐れ」のこと。

高い収入を競争して、「誰よりも収入を稼げることを証明してやろう」なんて言っている成功者に会ったことはありませんか?
「劣等感をバネにして・・・」とか、
「誰にも負けないように・・・・」とか、
「価値を証明するために」とか、
「他人に受け入れられるために・・・」といった動機の裏にある感情はすべて
「恐れ」です。
これを原動力にして成功を目指しているといつまでたっても幸せにはなれません。


そうすると、完ぺき主義にはまります。
親密な付き合いを恐れるようになります。
ハードワークで燃え尽きます。
常に状況をコントロールしないと気がすまなくなります。

これらが原因で人間関係でトラブルが続出するようになります。
イライラや怒りが心を動揺させます。
幸せからは程遠い状態・・・。
これらは、「恐れ」のブラックエンジンが作り出しているのです。

次回は、物欲について書く予定です。


本の紹介です。
■和田裕美さん
「営業脳をつくる! 和田式「営業マン特別予備校」5日間トレーニング」
和田裕美さんは以前にも紹介した「世界No.2セールスウーマン」として有名な方です。
5日間に分けて書籍の中で和田さんが講義をする形です。
その語り口からもセールスの極意みたいなものが伝わってきますね。

「和田式「営業」クリニック」(明日香出版)も間もなく発売になります。
読ませていただきましたが、暖かい語り口調でお作法を教えてくれています。
セールス能力を高めたい方は読んでみてください。


■丸山学さん
「賢く稼ぐビジネスマンならめざせ!週末社長」
最近の丸山さん、ほんとう頑張ってるなあ。
別のコラムでもお話ししましたが、彼は会社立上げを年間100件以上こなしてきた経験をもっています。
その経験をベースに、リスクを回避し会社を立ち上げる方法を述べています。これから独立されたい方にオススメです。



第127回 「受け取る」は「与える」

第129回 物欲はどうでしょう?


戻る