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第173回 バランスが崩れた結婚
執筆年  2007年   

画・ざむ姫

前回書いた離婚の理由のほかのケースもご紹介しましょう。


大手企業で働く会社員の友人が結婚して、まだ独身だった

僕に女性の選び方を教えてくれました。

「俺が今まで付き合った女性とは問題が必ず起きた。

だから、今まで付き合った女性のタイプを研究して、

問題を起こさない、理想の女性を選んだんだ。」

 

彼の奥さんに会ってみると、自己主張をしないとても控えめな女性でした。

怒るときにも、夫が叱り付けるように怒るだけで、奥さんは何を言われても、

反抗せずに素直に従っているのには驚きました。

 

二人はほとんど喧嘩もせずに、上手く行っていたのですが、

5年ほどして離婚してしまいました。


最終的な理由は、男性が部下の女子社員と不倫をしてしまったのです。


夫が不倫をする少し前から、夫婦関係もギクシャクしていたようです。

今までは我慢し続けていた奥さんが、我慢が限界に来て、だんだん不満を

言うようになっていたようです。


今までのように思い通りに支配できなくなった夫も同じように不満を

抱くようになります。

家に帰ると険悪な空気。

ちょっとしたきっかけで始まる喧嘩。


彼は数人の部下を従えていて、それなりの地位にあります。

会社では尊重され大切にされているのに、家ではそうではない。

その状況がさらに妻に対する不満を膨らませます。

そして、だんだんと夫は家にいる時間が少なくなります。


そんなところに、素晴らしい理解のある女性が部下に現れました。

妻とは違って、褒めてくれるし、わがままも聞いてくれる理想の女性。

彼は結婚相手を間違った、と思ったに違いありません。


ますます夫は家に帰らなくなり、ついには離婚したのでした。

 

これは本当に典型的な離婚のパターンのひとつです。

典型的な「がまんとくっつき」の関係でもあります。


そもそも、結婚だけではなく、ビジネスといった場面でも、

パートナーシップは、相手と自分との力のバランスが崩れていると

後で必ず問題になります。

バランスが崩れたパートナーシップは長く続かないのです。


「結婚してあげた。自分のほうが立場は上だ」

「この人なら自分の思い通りに動かせるから楽だ」


「結婚してもらった。自分のほうが弱い立場だ」

「この人に我慢して従っていれば成功させてくれるだろう」


そんな上下関係は時間が経てば必ず崩れていきます。


じわじわと支配されている側に不満が溜まり、

だんだんと自分のことを被害者だと思うようになります。

そして、いつか溜めていた怒りが爆発するのです。

 

あなたのパートナーとの関係はいかがですか?

あなたが強い立場でしょうか?

相手が強い立場でしょうか?

 

さて、その知り合いの男性が不倫相手の部下とその後

どうなったかというと・・・・

あっという間に別れました。

しかも社内での不倫ですから、それはそれは大変な泥沼だったようです。



第172回 幸せな結婚とは?

第174回 愛される努力が報われない理由


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