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第13回 サービス・商品にこだわる人
執筆年  2001年   

画・ざむ姫

起業で失敗するパターンとしてサービスや商品にこだわることというのがあります。
例えば「インターネット上でスケジュールを管理するプログラムを扱う会社を作りたい」とか、「中国の○○というお茶を輸入販売したい」といった具合です。
ギクっとしている人いますか?

僕は起業を目指している人に会うといつも「何のためにそのサービス・商品を提供するのですか?」と尋ねます。
そのサービス・商品を売ってどうしたいのか。どんな気持ちを得たいのかといったことです。

次に「では、その目的が達成できるのなら他のサービスでも良いんですよね?」と聞くと固まってしまいます。
多くの人はそこまで深く考えていません。
なんとなく思いついたアイディアに固執してしまいます。もしくは、サービス・商品を提供する意義を自分で作ります。

もし、特定のサービス・商品を扱う会社を作ったとします。所詮サービスの寿命は2、3年です。寿命が尽きたら会社の寿命も尽きて倒産してしまいますね。サービスの流行と共に死んでいく会社って多いんですね。

サービスとか商品の向こうにある目的が重要です。
もし、その目的を達成できるのなら、どんなものを商品として扱ってもいいはずです。手段はたくさんあったほうがいいに決まっています。

一つの手段がダメだったら、次の手段を使いましょう。できるだけ早く目的を達成することに集中するんです。
やりたいことがどうしてもビジネスにならなそうなら、成功して時間とお金が余ってから趣味でやればよいのです。これだって立派に目的を達成したことになります。

もしやることをコロコロ変えたら優柔不断と思われそうですか?
だったら成功は難しいかも知れませんよ。(笑)
僕は成功するという目的を達成することにプライドを置いてきました。
業種や内容はなんでもよかったんです。やりたいことではなく、やったら良さそうなことをやってきました。だから成功が早かったのですね。


■2005年からのツッコミ■
あはは、これも当時そういう頑固な人に出会って、つい頭に来て怒って書いた文章です。
絶対に成功しなければならない、辛いことでも嫌なことでも成功するには我慢して妥協しなくていけないのだと、自分を追い込んでいたんですね。成功しないと人から愛されないと思っていたんです。
だから、成功の道から外れていてそれを指摘しても受け入れない人が許せなかったんです。
一つのサービスや商品にこだわりたいなら、こだわってもいいんです。しかし、成功する確率は低くなるのは本当です。
お金持ちにはならないけど、こだわりをもって自分が楽しいならそれでもいいと思います。要するにそれだけ成功と幸せのバランスを取るかですね。



第12回 実現する前から喜ぶ

第14回 与えることを考える


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