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第21回 資金を貯める
執筆年  2001年   

画・ざむ姫

起業するのにはお金が必要です。
その金額はビジネスプランにもよりますが、僕はせめて100万円くらいは貯めてほしいと思います。
みんな普通は貧乏ですから、起業前に100万円を貯めるのは大変です。
起業を目指している人は収入の30%(少なくとも20%)を貯金しましょう。
無理だと思った人~?
そういう人は「欲望のために使っているお金を必要経費にしている」はずです。自分に「これは気分転換のために必要だから」などと自己正当化していることが多いでしょう。これは厳しく分けなければいけません。
もし初めから30%少ないお金しかもらっていないとしたもそれでもなんとか生きていけるはずです。住む場所、食事、付き合いの経費などを根本から見直せば必ず可能です。

ではなぜ自己資金が必要か。大きな理由は2つです。
①会社形態を取る時、持分がなければ自分の会社にならない。
②投資家に管理能力と自分のやる気をアピールする。


①について。
有限会社だろうと、株式会社だろうと、会社は出資した人のものです。
もし全額出資したらその会社はすべてあなたのものです。
半分出資したら半分はあなたのものです。
最終的に会社をどうするかを決める権利は所有者にあります。
もしあなたが経営者でありながら、3分の1程度しか出資していなければ、他の出資者があなたの経営能力を見切った時、あなたは辞めさせられていまします。
権利がほしければ出資してください。

②について。

資金調達のときを考えてください。
ビジネスプランを携えて投資家を訪れたとして、「やる気は分かりました。ではこのために今までいくら貯めてきたのですか。」と聞かれて、あなたはどれくらいの金額をやる気として提示できるでしょうか。そしてその額で相手に本気が伝わるでしょうか。
あなたが数十万円しか出せないとしたらその投資家はどう考えるでしょう。あなたのやる気をどう感じるでしょうか。

担保や保証人も無くお金は借りられません。借りられても高い利子がつきます。借りたお金を出資にまわして、往々にしてあることですが、すぐに利益が出ない状態が半年続いたらどうしますか。会社からあなたへの借入金という形になどで会社のお金を引き出さなければならなくなるでしょう。
投資家はあなたが自己資金が無く、借り入れだけで起業しようとしているならばそういう状態になることを予測します。

逆に自己資金を用意できていたらどうでしょう?あなたが節約を重ね、貯金をしてきたことを投資家は管理能力としても評価します。あなたは目的達成のために自分の欲望をコントロールできる、自己管理能力を備えていることを証明できるのです。

僕はどうだったかというと、24歳の時に中古車ブローカーを始めた時は貯金は20万円しかありませんでした。父に100万借りました。(笑)
全然説得力なくなっちゃいましたね。(苦笑)
あの頃は上手くいかなくて本当に生活するのもやっとでしたね。のどが渇いたら銀行かデパートの冷水器で水を飲みました。コンビニの弁当なんてとんでもなく高価なので家からおにぎりを作って持って行きました。居酒屋に飲みに行くなんて恐れ多くてできませんでした。
でもあの貧乏生活のおかげで、その後ちょびっと収入が増えても自然に節約して資金を貯めることができました。次の独立時には全額自己資金で有限会社を設立しました。
これで名誉挽回かな。

■2005年からのツッコミ■
書かれていることはいいと思います。
あと、最低限「半年分の生活費」くらいはためておいたほうがいいですね。



第20回 ビジネスパートナー

第22回 上手くいかなかったらどうしよう


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