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第56回 「忙しい」中毒
執筆年  2001年   

画・ざむ姫

・いつもスケジュールが一杯だと安心する
・忙しいを口癖のように言っている
・忙しいことは良いことだと思っている
・忙しい一日が終わると充実感を感じる

これらの症状に当てはまる方がいたらご注意を。
あなたは忙しい中毒の疑いがあります。


忙しい中毒になると忙しさが安心感になってしまいます。
ハムスターが輪の中でくるくる回っているのと同じ状態です。
必死で毎日走っていますが、人生全体の視点から見ると、実際には何の進展もしていないのです。ただ、歳を取っているだけです。

「貧乏暇無し」と言う言葉がありますが、「忙しい」が「仕事をしているという充実感」と結びついてしまった時、あなたはビジネスで成功しない人の典型的なパターンの仲間入りをします。
びっしりと入った予定は一見すると有能さの証明のように思えますし、時間を有効に使っている錯覚に陥ります。しかし、実際には時間を有効に使っているのではなく、予定を単に詰め込んでいるだけです。

なぜそんなことになってしまうのでしょうか?
それは、人生の目的を決めていないために、重要なことが見えないのです。足元しか見えなくなって、「生活すること」が一番の目的になっていたりします。毎日忙しい人になんでそんなに忙しくするのか聞いてみれば、きっと「生活が掛かっているんです」と答えるでしょう。大変ですね。

このような人達は、人生の目的に近づくような、心から喜びをもたらしてくれる活動を行う習慣がありません。そしていつか「自分は本当にやりたいことをやっていない」という虚無感に襲われるのです。その虚無感を毎日の忙しさやテレビ番組や居酒屋で紛らわそうとして、ずっと同じ「くるくる回るハムスター」のままでいるのです。
その人が人生の目的を明確にしなければ、そのくるくる回るハムスター状態から抜け出すことは絶対にありません。

忙しい時間がどれだけあるか、ではなく、人生の質を高める活動をどれだけ行ったかが大切です。

寝る前に自分に質問してみましょう。
「今日、人生の質を高める活動を行っただろうか」


■2005年からのツッコミ■
書いていることは「その通り」とうなずかせるものです。
しかし、「・・・はダメ」という否定的な意味合いの言葉が多いのが気になります。
おそらく自分の中で「こういうふうにしちゃだめなんだ」「気をつけなくちゃ」と自分を罰しぎみになっているんでしょうね。
自分自身に肯定的になっていれば、書く文章も肯定的なものが多くなるんですけどね。



第55回 2つの忙しさ

第57回 自分で首を締めている人


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