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第58回 ホームランの前にヒット
執筆年  2001年   

画・ざむ姫

最近気がついたのですが、起業家の方の中にはなんだか凄いアイディアで全く新しいビジネスを考案しようとしている人がいます。

そのような誰もやってなかったような、奇抜なアイディアと言うのは、実際のビジネスにしようとした時には問題だらけ、というような事が多いのです。
考えても見てください。
今まで無かったような商品やサービスの場合、まず世間に認知してもらう事から始めなくてはなりません。
「あなたこれ必要でしょう」と言うところから始めなくてはいけないのです。
これは結構大変です。時間とコストが掛かります。

もちろん、強烈に面白いサービスや全く新しいものであればマスコミが取り上げてくれて、一気にホームランを期待できます。
ところが、考える人がまだビジネスの経験が浅かったり、センスがずれている為に、的外れの自己満足アイディアになってしまいがちです。

ホームランの前にヒットを打ってみたらどうでしょう。
全く新しいサービスを考えるところからちょっと離れましょう。
もうすでにあるサービスでもいいじゃないですか。まずはそこでお金を稼いでゆとりを持って場外ホームランを狙えばいいんです。

すでにあるサービスにはライバルがたくさんいますが、正直なところ売り方を真剣に考えている人はほんの少数です。ほとんど売り方に関しては全然ダメダメ素人です。みんなサービスの研究はたくさんするのですが、売り方の勉強はしないんです。チラシにしても、ホームページにしてもちょっと試して反応がないとすぐに諦めてしまいます。脳みそを脱水機に入れてフル回転させて、知恵を搾り出さないといけません。そしてとりあえず試して、結果を見て、改良を加える。これが試行錯誤と言う奴ですね。

僕だって新しいサービスを考案して成功しているのではありません。既存のサービスを既存の企業以上に上手く売っているに過ぎません。売り方に集中すればそれだけで大儲けできるのです。

■2005年からのツッコミ■
起業したいという人が持ってくるものが、あまりに奇抜なアイディアで、ビジネスプランとして地に足が着いていないものばかり。
うんざりしたんでしょうね。
でもこれと今でも同じことを考えるし、話します。



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