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第87回 シックスセンス
執筆年
2002年
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『シックスセンス』という映画を見ましたか? 僕の中では最も恐かった映画です。ああいう幽霊話は苦手なんで。 チャンスというのはいろいろな形に姿を変えています。 ビジネスチャンスは危険と同じ形だと書きましたが、他に幽霊のように目に見えない形になっている場合もあります。常に周りにあるのに、ほとんどの人は気がつきません。 見るようになるためには、ビジネスセンスを磨くことです。 僕がいつもやっている方法を公開しましょう。 <ビジネスセンスを磨く方法> 何かを見たら、 ①ニーズを満たす方法を考える。 ②方法から満たすことができるニーズを考える。 この両方を毎日、毎分考えます。 例えば、今日は渋谷で路上で絵を売っている人を見かけました。そこで僕はその人のニーズを考えてみました。絵は上手に描けるけど売るのに苦労しているようです。その人の現在のニーズは絵を売ることになります。そこでその人が絵をもっと売れそうな他の方法を考えてみます。例えば、「一人じゃなくて20人くらいの仲間を集めて路上で”売れない絵描きの即売地区”を作って、メディアに知らせる」、ということを考えました。 また、渋谷の路上でモノを売るという方法に着目すれば、路上で他にどんなものを売ったら上手く行くだろうかと考えます。路上という場所の特徴を考えて、上手く行きそうなものを挙げてみるのです。人が「おや?」と立ち止まって見たくなるようなものがいいでしょう。出来合いの物よりも、時間つぶしとか興味を引くような物の方が見ていってくれそうです。 僕は自分でも呆れるくらいお金儲けのことを考えています。 経営者でない友人と一緒にいると、あれは儲かるとか儲からないということばかりを話題にするので感心されるか呆れられます。(笑) でも、経営者仲間と一緒に街を歩くと「これはあれに使えそうだ」とか「なんであの看板はあんな書き方をしてるんだろう」と話し合って盛り上がります。そんなふとした発見や会話からいいアイディアが浮かんだりするものです。 サッカーが好きな人はサッカーに詳しくなります。コンピューターが好きな人はコンピューターに詳しくなります。また、仕事で不動産を扱えば不動産に詳しくなります。何かに詳しくなるには好きかどうかがポイントではなくて、どれだけの時間をそれに使っていたかが重要です。 ほとんどの人は、長時間サラリーマンとして仕事をしていますが、お金儲けについて考えているわけではありません。お金儲けの後に来る、事務処理とか営業とかそれぞれの専門分野について時間を割いているだけです。つまり、サラリーマンはお金儲けを考えた人のその後の仕事を引き受けているのです。お金儲けを考える人は経営者と呼ばれる人で、一般的に一番大きな収入を取ることが出来ます。経験を積んで、ビジネスセンスを磨き、どんどんお金儲けが上手になります。逆にサラリーマンは一生懸命働いても決してお金儲けが上手くなることはありません。じっくり会社で過ごして、サラリーマンの考え方が芯まで染み込んだところでやっと(もしくは仕方なく)独立・起業して、サラリーマン的な考え方で失敗します。そして一度で懲りて、やっぱりサラリーマンが一番安全だと考えるのです。 何かに集中するとそれが人よりも上手になります。 僕の場合はお金儲けでした。ただ単にビジネスについて考えている時間が長かっただけで、ビジネスに詳しくなって、その結果収入が多くなっているだけです。僕がお金儲けについて考え始めたのは18歳頃からだった気がします。今から10年前です。10年間集中すれば誰だって上手くなります。 ところで、あなたは幽霊が見えますか?僕は見えません。 見えなくて良かったです。
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