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第143回 敵を作るパターン
執筆年
2005年
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ビジネスで失敗するパターンとして、必要もないのに敵を作ってしまい、逆風を受けてうまく行かなくなることがあります。 一番多いのは、”権威者”に敵対してしまうパターンです。 権威者とは自分よりも力を持っている人のこと。 学校の先生や警察官に無条件に反感を覚えてしまう人は要注意です。 同じようにビジネスの中でも権威者というだけで反感から敵対する関係になってしまいます。 このタイプの人は、たとえば幼いときに強いお父さんに屈服してしまった自分を罰しているとか、家族にひどいことをしたお父さんを許せないと思ったことがあるかもしれません。 また、自分よりも地位の高い人や力を持っている人に気軽にものが言えないことも敵対するきっかけになります。 「ああ、自分もそうだ」と思っている人は、小さいときにお父さんを怖いと感じたはずです。 私たちの権威者の一番のモデルはお父さんなのです。 自分よりも大きくてえらいお父さんに話を聞いてもらえなかったという体験は一度や二度なら誰でもあるでしょう。 実は小学生くらいまでの僕にとって、父は話を聞いてくれない怖いお父さんでした。 父は家に帰ってくると仕事で疲れ果てて、ビールを飲みながら野球中継をボーっとみていました。 そういうときに話しかけてもまったく反応しないのです。 僕はなかなか父に話しかけられませんでした。 こういう体験によって子供は権威者には話しにくさを感じるというパターンを作ります。 お父さんや先生みたいな立場の上の人に、自分の意見を言っても聞き入れてもらえないのではないかと思ってしまうわけです。 すると「我慢して最後は感情的になる」という敵対者のパターンが加わります。 なかなか言いたいことがあるのに言えないと当然ストレスが溜まり、内側でだんだんと煮立ってきます。 いよいよもう我慢できない、というラインに来て初めて伝えるわけですね。 しかし、そのころには「聞いてくれなければ喧嘩するしかない」などという好戦的な感じになってしまっています。 こんな状態で柔軟に話せるでしょうか? 相手の立場を理解できるでしょうか? 無理ですね。 こうして、失敗が明らかなコミュニケーションによって、予想通りに権威者を敵にしてしまい、関係が壊れ、それまで築いてきたビジネスまで失うことになるのです。 権威者に反抗してしまうことや、気軽にものが言えない原因の根本はほとんどの場合、お父さんとの関係です。 わざわざ築いたビジネスを崩壊させないためにも、一度見直してみてはいかがでしょうか。 自分の敵対するパターンに気がついたら下のコメントに書いてくれるとうれしいです。
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