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第158回 防波堤くずし
執筆年  2006年   

画・ざむ姫


9月9日に出版された本田晃一くんの本
『自分を好きになれば、人生はうまくいく 』
を一足早く読みました。

本の中に「防波堤を作って船が出られなくなった」という言葉が
ありました。
人は辛い経験をすると、逃げたり、怒ったり、攻撃したりして
自分を守るパターンを作り出すものです。
しかし、未来にはそのパターンのためにやりたいことや
幸せが感じられなくなるという状態をうまく比喩した言葉です。

僕はそれを見て、彼と何度も涙を流しながら「防波堤」をひとつずつ
取り除いたことを懐かしく思い出しました。
これは彼がこの数年間で癒してきた「防波堤」たちが美しく姿を変えたもの。
本田晃一の「癒しの涙の結晶」だと、大げさでなくそう思いました。


彼との付き合いは今から4年くらい前になるでしょうか。
実は、彼は僕がコンサルティングしていた教育会社のお客さんだったのです。

青山でお食事をしましたが、彼はオーストラリアの自転車旅行の写真を
見せながらほとんど2時間一人で話しまくっていました。
「よくしゃべるやつだな~」と半分うんざりしましたね。(笑)
でも嫌いじゃないとも思いました。
その当時の僕は、成功者とはこうあるべき、という理想に凝り固まっていて、
自分でいうのもなんですが、”成功者のロボット”みたいでした。
がまんとくっつきで言えば、がまん9個くらい付く超がまんタイプでしたので、
誰も寄せ付けない雰囲気を撒き散らしていました。
でも彼はそんなのに気付かないようにスルスルっと懐に飛び込んできて、
仲良くしようぜと言ってくれたのです。
それから、家に呼んだり、一緒にドライブに出かけたり、
船に乗せてもらったりと一緒に遊ぶことが多くなりました。
生まれてはじめて”ビジネスも語り合える友達”をみつけて本当に嬉しかったです。

でも、その当時の僕たちは、競争意識バリバリでした。
どうしたら競争に勝ってみんなを負かせることができるか?
ビジネスで成功して自分の価値を証明できるか?

幸せかと聞かれたら、「幸せです」と負けず嫌いなので答えていたでしょう(笑)
でも心のどこかで、「本当に幸せかな?」と疑問を持っていたと思います。
僕たちには「防波堤」がたくさんあったのです。

二人に大きな変化をもたらしたのは、一緒にスリーインワンという
セラピーの手法を学ぶコースを受講したこと。
そこで、約1年かけて学び、お互いに幼い時に負った心の傷を癒したのでした。

彼は自分が尊敬されていないと感じると、とてもおしゃべりになって自慢をしだします。
さりげなく自分の頭のいいところや過去のすごいこと、有名な人とつながって
いることをアピールする癖がありました。
僕はそれを横で見ていて、
「なんでそんなアピールするんだろう?みんな認めているのに」
と不思議に思っていました。
彼のセッションの相手をしていると小学校の時に転校していじめられた体験が
何度も出てきました。
アピールは初対面で仲良くなっていじめられないようにするために、
必死に自分を守るパターン・・・「防波堤」だったのでした。

僕の大きな「防波堤」のひとつは、感情を表に出すことができないということ。
それは「自分は受け入れられないんだ」という痛みを感じないように
するためのパターンでした。

涙を流すたびに、防波堤はひとつずつ取り除かれて、
僕たちは子供のころの自由で楽しい気持を取り戻して、
幸せになっていきました。

たくさんの本を読みますが、この本はとても深いところの問題を
優しく本田晃一らしい言葉で表しています。

やりたいことを探しているひとや、
やりたいことをあっているけどお金にならないという人は読んでみてください。
きっと何かヒントがあるでしょう。

『自分を好きになれば、人生はうまくいく 』(著)本田晃一
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4763197029/aninpo-22/ref=nosim
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この団体は障害児の自立支援活動をしているボランティア組織です。



実は、犬飼ターボの『オレンジレッスン』
主人公たちにハピサクの教えを授けるメンターは本田晃一くんがモデルです。
どんなふうに描かれているのか、お楽しみに♪


第157回 遅刻の帝王

第159回 「がまん」がよろいを脱いだとき


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