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第168回 いくら資産を築けばいいか?
執筆年
2007年
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どれくらいの資産を築けばいいか、実際に計算したことはありますか?
正確に計算しようとするととても大変なので、これからスタートする人が 知っておいたらいい「目標となる金額」の出し方を説明します。
毎年300万円を働かずに手に入れることができるというわけです。
まず、不労所得とは 資産を投資で運用してそこから生まれるお金です。
どれくらいの利回り(投資額に対して、年間どれくらいの利益が生まれるか) が問題になりますが、10%という数字を基準にするといいでしょう。 10%程度の利回りの投資信託などを探すのはそう難しくないからです。
しかし、インフレでお金の価値は3.8%ずつ減っていくので、それを考慮すると、 10% - 3.8% = 6.2% となります。 つまり、投資して増えたお金の3.8%に当たる額は、毎年元手に追加して元手の価値が減るのを防ぐ、というわけです。
これを具体的な数字で見てみましょう。 1億円の資産を投資信託などに投資することにします。 その平均利回りは10%です。(本当は10%はかなり低い数字です) 運用すると、一年後には1億1千万円になっています。 1千万円が運用によって増えたお金です。 増えた1千万円を全額使ってしまうと、インフレによって元手の価値が減ってしまいます。 計算上、19年で約半分の価値に減ってしまいます。 ※「お金は今も減っている」を参照してください。
したがって、インフレ分の3.8%の380万円を一億円に追加して運用を続けます。 つまり、元手を1億380万円に増やします。 そして、残った6.2%に当たる620万円が自由に使えるお金ということになります。
さあ、次回はどうやてその資産を築いていくか、というテーマです。
実際は、不労所得としてほしい300万円も、20年後にはインフレによって物価が高くなっていくので150万円くらいの価値に減っています。 細かなことを考えないと出していくわけですが、とても手間がかかるので、今は「目標となる金額をとりあえず出す」ことを考えて計算してみてください。
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